和室とサンルームをLDKに一体化。床下の配管移設と段差解消で叶えた、ワンルームスタイルの開放的ホテルライク空間
工期約1.5ヶ月で行われた、和室と縁側(サンルーム)を解体し、LDKへ一体化させたマンションリノベーションです。「LDKの中にテレビ、ダイニング、そしてベッドまですべてを配置し、ワンルームのように開放的に暮らしたい」というお施主様の理想のライフスタイルを形にしました。
解体によって生まれた大空間の床材には、マンション用防音床材のダイケン「マイオトユカ(オーク柄エクリュ)」を採用。異なる部屋同士の継ぎ目や段差(不陸)を効果的にカバーするため、フローリングの貼る方向を長手方向に緻密に計算して施工しました。
洗面台と洗濯機の配置を左右逆転させる床下配管の切り回しや、廊下に干渉しない引き戸への変更、既存のユニットバスを活かした浴室乾燥機の天井開口・専用配線など、見えない基本性能を最新アップデートした機能美あふれる事例です。
- 時期
- 2026年4月初旬~5月中旬
- 期間
- 約1.5か月
- 内容
- 和室解体LDK一体に。 UBに新たに浴室換気乾燥機新設 一部建具新設交換 洗面洗濯パン新規 内装全般
- 予算
- 約400万円
1. はじめに:「LDKにすべてを集約する」という新しいワンルームのカタチ
今回プラスパーホームが手掛けたのは、工期約1.5ヶ月におよぶマンションのLDKフルリノベーションです。
お施主様からいただいたご要望は、非常に明確で現代的なライフスタイルを反映したものでした。それは、「新しく広げるLDKの中に、テレビも、ダイニングテーブルも、そしてベッドもすべて配置し、ホテルのスイートルームや海外のスタジオアパートメントのような『ワンルームスタイル』で開放的に暮らしたい」というものです。
Before➡After


Before➡After


従来の細かく仕切られた間取りでは、この開放感は生まれません。
私たちは、隣り合う和室やかつての縁側(サンルーム)の空間を大胆に解体してLDKに取り込み、お施主様の理想のワンルームライフを支えるため、目に見える意匠(デザイン)だけでなく、床下や天井裏といった「目に見えない技術力」を注ぎ込みました。
2. 【LDK】間仕切り解体と、段差・配線をクリアにする職人技
理想の大空間ワンルームを創り出すため、まずは元々あった和室の畳や押入、 shadow(サンルーム)として使われていた窓際スペースの天井や枠の段差をすべて解体しました。
Before➡After


壁の撤去に伴う、ガスコック閉栓と電気配線の移設



リフォームにおいて、壁を壊する作業は単純に見えて実は非常に繊細です。
なぜなら、撤去した「和室とリビングの間の壁」の中には、元々ガスコックやスイッチ、コンセント類が埋め込まれていたからです。 今後使用しないガスコックについては、単に蓋をするのではなく、床下部分できちんと安全に閉栓処理を施しました。また、壁の撤去によって行き場をなくしたスイッチやコンセント類は、お施主様の生活動線を徹底的にシミュレーションし、最も使い勝手の良い適切な場所へと移設。暮らし始めてからの「ここにスイッチがあって良かった」を生み出すための、細やかな配線計画を行っています。
床の不陸調整と「長手方向」へのこだわり
下地施工中



壁や間仕切りを撤去して部屋を一つに繋げる際、もう一つ大きな技術を要するのが「床の高さと傾きの調整(不陸調整)」です。
Before➡After 床張り方向がpoint


元々別の部屋同士だった場所は、微妙に床の高さや下地の状態が異なります。プラスパーホームの熟練大工は、この壁の継ぎ目やわずかな段差を効果的にカバーするため、下地を精緻に補正。その上で、空間がより美しく、部屋が最も広く見えるよう、フローリングを「長手方向(部屋の縦のライン)」に向けて貼る計画を緻密に計算して施工しました。
ダイケン「マイオトユカ」エクリュ柄で包む開放感とクロスの刷新
新しく生まれ変わった大空間LDKの床材には、マンション用防音床材として高い信頼性を誇るダイケン「マイオトユカ(オーク柄エクリュ)」を採用しました。
エクリュ(生成り色)を基調とした洗練されたカラーが光を柔らかく反射し、住まい全体にトータルコーディネートされた明るさと広がりを演出します。 さらにLDKのクロス(壁紙)も全面貼り替えたことで、テレビ、食卓、そしてベッドを配置しても狭さを感じさせない、まるで新築のホテルのような極上ワンルームのベースがここに完成しました。

18畳用エアコンの新設と、既存の賢い再利用
部屋がワンルームのように広くなったことで、夏場・冬場の空調管理が次の課題となります。そこで、既存のLD用エアコンはそのまま有効に活かしつつ、新たに空間の中心となる位置に「18畳用の大型エアコン」を新設。
2台のエアコンを効率よく運転させることで、広い空間でも隅々まで一瞬で快適な温度が行き渡るよう配慮しました。また、サンルームにあった天井付けの物干しは状態が良かったため、新しい空間へ綺麗に再利用して取り付け。コストを抑えつつ、日常の利便性を損なわない提案です。

3. 【Storage】「折れ戸」ではなく「上吊り引戸」を選んだ明確な理由
元和室の押入スペースは、現代のライフスタイルに合わせたクローゼットへと生まれ変わりました。ここで一般的な「クローゼット用の折れ戸」を採用しなかった点に、プラスパーホームならではの設計の妙があります。
Panasonic「ベリティス」ホワイトアッシュの2枚引戸
Before➡After


今回採用したのは、Panasonic「ベリティス」の上吊り2枚引戸(下のレール無し)です。床にレールが一切ない「上吊り式」のため、ゴミが溜まる心配がなく、掃除機をかける際もノンストレス。
なぜ折れ戸ではなく引戸にしたのか。それは、お施主様が「手持ちの収納家具」をこのクローゼットの内部に入れて使われる計画だったからです。通常の押し入れの奥行き(布団がしまえる深さ)をしっかり維持しつつ、中棚をあえて作らない設計に。そして扉を引戸にすることで、手持ちの家具が扉に干渉することなく、デッドスペースなしでスムーズに出し入れできるようになりました。リビングの既存建具(メープル柄)とも美しく調和するよう、ホワイトアッシュのカラーを選定しています。
4. 【Sanitary】洗面と洗濯機を「左右逆転」させた配線・配管の切り回し
脱衣洗面室は、日々の家事動線と使い勝手を劇的に向上させるため、もっとも大規模な構造変更を行いました。こちらもLDK同様、壁紙クロスを新しく貼り替え、清潔感あふれる空間へと一新しています。
洗濯機スペースの最適化
Before➡After(洗濯パン)


洗濯機置き場は、従来の640mmサイズの洗濯パンから、コンパクトな600mmサイズ(カクダイ製)へとサイズダウン。専用の電源と水栓をすっきりと新設し、もてあます空間のない、引き締まったサニタリー空間を創り出しました。
リクシル「クレビィ」へのランクアップとスキマフィラーの美技
Before➡After(洗面化粧台)


新しく設置した洗面台は、機能性を追求してLIXIL「クレビィ」へとランクアップ。水アカが溜まりにくい「キレイアップカウンター(シームレス一体型)」と、収納力抜群のフルスライドタイプです。
さらに、W150のトールキャビネットと本体(900mm)を合わせた計1070mmの大型サイズを収めるにあたり、すぐ隣のドア枠に干渉しないよう「スキマフィラー(隙間を埋める専用部材)」を用いて、1mmの狂いもなく美しく壁面に収めました。 また、開き戸だった入口を「引き戸」へ変更。扉を開けたときに廊下を通る人とぶつかるストレスを無くし、限られたスペースを最大限に効果的に使えるよう配慮しました。
床下配管の切り回しという「見えない技術」
元々の配置では使いづらさが残っていたため、私たちは思い切って「洗面化粧台」と「洗濯パン」のスペースを左右丸ごと入れ替えるご提案をしました。
これを実現するには、床下を通っている給水管や排水管、電気配線をすべて解体し、床下で縦横無尽に配管を切り回す必要があります。完成してからは完全に見えなくなる部分ですが、水漏れリスクを防ぎ、完璧な排水勾配をつけるための職人技がここに詰まっています。
5. 【Bathroom】既存のUBを活かし、「換気乾燥機」を天井開口から新設
「使えるものは大切に活かし、機能だけを最新にする」。これもプラスパーホームが大切にしているコストパフォーマンスの考え方です。
天井を切り開く、電気と構造の専門工事
Before➡After(換気扇➡浴室換気乾燥機に変更)


ユニットバス(UB)自体はまだ綺麗で十分に使える状態だったため、本体はそのまま残して活用しました。
しかし、お施主様のご要望である「浴室乾燥機の新設」を叶えるため、既存の古い換気扇を撤去し、UBの天井開口を職人の手で大きく拡張。天井裏へ新たに専用の電気配線をダイレクトに引き込み、スペースに完璧にフィットする最新の浴室換気乾燥機を設置しました。 これにより、お風呂掃除の負担が激減するだけでなく、雨の日の洗濯物干し場としても大活躍する、高機能バスルームへとアップデートされました。
6. おわりに:新旧の調和と、お施主様の理想をカタチに



お施主様が思い描いていた「LDKの中にTV、ダイニング、ベッドを配置してワンルームのように優雅に暮らす」という理想。それを実現するために、私たちはただ見た目を綺麗にするだけでなく、壁の撤去に伴う床下のガスコック閉栓、使いやすい位置へのスイッチ移設、さらにはLDKと脱衣洗面室のクロス一新や、クローゼットの扉の構造にまで徹底的にこだわりました。
既存のメープル柄の建具やまだ新しいユニットバスといった「活かせる資産」を大切に残しながら、要所要所に最新の建材(ダイケンのマイオトユカ、リクシルのクレビィ、Panasonicのベリティス)を散りばめる。これこそが、予算を賢く使いながら、住まいの価値を最大化するプラスパーホームの「提案力」と「技術力」です。
新しくなったこの大空間で、お施主様が心地よいワンルームライフを過ごされることを、スタッフ一同、心より楽しみにしております。